大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和27(あ)2706 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人和島岩吉の上告趣意第一点について。

所論は、違憲をいうが、その実質は、単なる訴訟法違反の主張であつて、刑訴四

〇五条の上告理由に当らない。

同第二点について。

原判決が控訴趣意第一について、「被告人の自白が自己に不利益なものである場

合には、他に所謂補強証拠がなければ有罪とされない理由は、自白につき、その任

意性を要件として、これに証拠能力を認めんとするにあるのであるから傍証により

自白の任意性を認められる以上、犯罪事実中の各個の部分につき一々傍証がなくて

も、自白によりて犯罪事実を認めても何等差支へはない。」と述べ、更らに「所論

の,ごとく任意性を確認できるから………」と判示したことは、所論のとおりであ

る。しかし、原判決が第一審判決の判示第二の(一)の事実摘示を掲げ且つ被告人

の自白及び傍証たるAの供述調書の内容をも摘示して説明している全判示を通読す

れば、右にいわゆる「任意性」とあるのは「真実性」の誤記と認めるを相当とする。

そして、第一審判決挙示の被告人の自白とその補強証拠と相侯つて判示犯罪事実全

体の認定を肯認することができるから、原判決には所論の違法は認められない。

よつて、刑訴四〇八条に従い、裁判官全員一致で、主文のとおり判決する。

昭和二九年三月一一日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

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裁判官 入 江 俊 郎

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